はやり目
こんにちは。視能訓練士の藤原です。
新型コロナウィルスの感染がまた拡がって来ていますね。当院においても、引き続きの感染対策を行っております。個人的にも感染しないように、こまめにイソジンでのうがいや、極力外出を控えるなどをしております。
引き続き、日曜日、祝日の午前中は多数の患者さまが見えられて、大変混みあっております。
午後については比較的スムーズにご案内が出来ております。感染拡大防止の観点からも、なるべく午後のご受診をお勧めしております。
さて今回は、最近に当院でも疑いの患者さまが増えてきた、はやり目(流行性角結膜炎)のお話をさせて頂きたいと思います。
はやり目とはアデノウィルスというウィルスの感染が原因となる眼の病気です。
感染すると5日から2週間の潜伏期間の後に
・涙が出る
・白目、赤目が充血する
・さらさらした目ヤニが出る
・まぶしい
・異物感
・瞼の腫れ
などの症状が現れます。ちなみに今年は特に症状が強いように見受けられます。
著しい充血症状や、重症例で見受けられる合併症の偽膜が出ていた方もいました。(偽膜とは瞼の裏に粘稠な膜が貼る事をいいます。白目と瞼が貼りついてしまう事もあります。)
眼以外では、耳前リンパ節の腫れ、圧痛、発熱などの症状が出る事もあります。
発症は夏に多く、6歳ぐらいまでの小児に多いとされますが、非常に感染力が強いので、幅広い年齢で感染します。
空気感染する事はなく、主に手の接触によって感染します。
なので、手をよく洗ってもらったり、感染した患者さまとそのご家族の方の、手や顔を拭くタオルを分けてもらったり、感染した患者さまは最後にお風呂に入ってもらったりと出来る感染予防をお願いしています。
はやり目に効く点眼薬はなく、他の感染を補助的に防ぐための抗菌点眼や、抗炎症作用のあるステロイド点眼を使用します。発症してから1週間ぐらいがピークで、約2~3週間で改善される事が多いです。
ウィルス性の結膜炎は、発病中やいったん結膜炎の症状が軽減した後に、角膜(黒目)が濁る場合があります。この場合は「見えづらい。」「まぶしい。」などの視力障害を起こす事もあります。濁りがなくなるまで、抗炎症作用のあるステロイド点眼を6カ月から1年以上継続する事もあります。
また、はやり目かどうかの確定診断をするためには、アデノチェックという検査キットを使っての検査が必要になります。人に感染させないようにするためにも、自己判断せずに症状がある方は検査を受けられて下さいね。
眼の事でお困りの事があれば、川原眼科久山クリニックにご相談下さいませ。
糟屋郡久山町を中心に、篠栗町、新宮町、福岡市東区名子、蒲田、みどりが丘、青葉、香椎台、古賀市、福津市などからも多数、ご来院いただいております。