オートレフケラトメーター
こんにちは。視能訓練士の藤原です。
今回は眼科検査機械の中でもポピュラーな「オートレフケラトメーター」のお話をさせて頂きます。眼科にかかった事あれば誰でも1度は体験された事があると思うのですが、上記写真の気球の機械と言えば分かりますでしょうか?
そうです、覗くと気球の写真が見えるあれです。
何をするための機械かと言うと、瞳孔を通して網膜に光を当てて、反射を利用して眼の「屈折力」を測ったり、また角膜の表面に光を当てて「角膜の曲率半径」を測ったりしています。
簡単に言うと、“皆さまの近視や遠視、乱視の度数の程度と眼の表面の丸みを調べる機械”です。
眼の度数は、眼の表面のレンズである角膜、ピント調節のためのレンズである水晶体、眼の奥行きで決まります。人それぞれ個人差があって、角膜、水晶体の形や眼の奥行きは異なります。
「オートレフケラトメーター」はそれらの異なるデータを瞬時に測定する、優れた機械です。
この測定した度数のデータを参考に、実際に近視や遠視や乱視のレンズを用いて、皆さまの視力検査を行なっています。
皆さまの返答を頼りに行なう視力検査と、皆さまに返答なしに行なうオートレフケラトメーター、この2つの検査結果の一致が、非常に大切です。特に大きな不一致がみられた時は、眼に何らかの異常が起きているサインかもしれないので、より注意深く検査を行なっております。
その後に他の眼の検査を行なうきっかけにもなりますし、実際に大きな眼の病気が見つかる事もあります。
また、オートレフケラトメーターはやコンタクトレンズの度数合わせにおいても必要不可欠です。
当院に置いては過矯正(必要のない強い度数での矯正。疲れ目の原因。)を避けるために、コンタクトの度数が決まった後に、皆さまにコンタクトレンズを付けてもらった上で、オートレフケラトメーターを必ず測定します。
視力検査で過矯正の判定とならなくとも、オートレフケラトメーターで測定すると、意外と過矯正のサインが出る事があります。
皆さまにとって楽に見えて、快適に使えるコンタクトレンズの処方が出来るように努めています。
当院のオートレフケラトメーターは、比較的新しいモデルのもので、アコモドメーターと言ってピントを合わせる力、調節力の検査も搭載されています。こちらも皆様の返答なしに行なう事が出来ますので、視力検査の時に参考にしています。
老眼は40歳ぐらいから始まり、60歳ぐらいまで進行しますが、やはり個人差があり、意外な結果が出る事もあります。気になる方はご相談下さい。
新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されていますが、当院においても万全な対策を取っております。安心して受診頂けるように努めています。眼の事でお困りの事があれば、トリアスモール内の川原眼科久山クリニックへご相談下さい。